超高度に『医デジ化』された社会の実現

小泉 憲裕
(電気通信大学 大学院情報理工学研究科 准教授)

2017年4月20日木曜日

JRM誌に論文が掲載されました。

Journal of Robotics and Mechatronics(JRM)誌に下記の論文が掲載されました。呼吸による臓器の運動を予測、これに追従しながら超音波治療しようとするものです。体表を傷つけずにがんや結石のみを破壊します。

Tatsuya Fujii, Norihiro Koizumi, Atsushi Kayasuga, Dongjun Lee, Hiroyuki Tsukihara, Hiroyuki Fukuda, Kiyoshi Yoshinaka, Takashi Azuma,Hideyo Miyazaki, Naohiko Sugita, Kazushi Numata, Yukio Honma, Yoichiro Matsumoto, Mamoru Mitsuishi, "Servoing performance enhancement by respiratory organ motion prediction model for non-invasive ultrasound theragnostic system," Journal of Robotics and Mechatronics (JRM), Vol.29, No.2, pp.434-446, 2017 (DOI: 10.20965/jrm.2017.p0434).

<概要>
強力集束超音波(HIFU)は体表を傷つけない非観血的治療法であり、腫瘍および結石の治療に有用である。 しかしながら呼吸性体動のために患部にHIFUを集中させることは困難であり、患部周辺の正常組織を傷つける恐れがある。 そこで本研究では、呼吸性体動を補償するための臓器運動予測モデルを利用した、あたらしい患部追従制御手法を提案する。 呼吸パターンの変化に対応するため、予測モデルは最新の臓器運動データに基づいてリアルタイムに更新される。 提案した予測モデルおよび構築されたシステムを用いて0.88mmという超高精度での臓器追従を実現した。
https://www.fujipress.jp/jrm/rb/robot002900020434/