超高度に『医デジ化』された社会の実現

小泉 憲裕
(電気通信大学 大学院情報理工学研究科 准教授)

2012年3月16日金曜日

ロボティクス・シンポジアでの研究成果発表

3月14日にロボティクス・シンポジア(萩)において、成果発表をおこないました。

非侵襲超音波診断・治療統合システムの構築法
- 運動する患部上の指定位置に適切な強度でHIFU照射可能なシステム -

大阪大の金子真先生より、発表がうまくなったなあと言っていただいたのが、とてもうれしかったです。先生はハイパーヒューマンの概念を提案されていて、自身の医療診断・治療技能の技術化・デジタル化の研究もハイパーヒューマンの研究に触発されるところが大きいです。
また、超音波照射によって発生するバブルノイズの処理方法についても有益なアドバイスをいただきました。

今回は、現在の非侵襲超音波診断・治療統合システムと以前、研究していた、遠隔超音波診断システムにおいて、

あえて冗長な軸を導入して、タスクごとに独立した制御機構とすることによって、
タスクに応じたリアルタイム性を確保できることを発表しました。

2012年1月30日月曜日

腎臓の呼吸性移動に同期する病巣追従システムの意義

共同研究している泌尿器科の先生に、腎臓の呼吸性移動に同期する病巣追従システムの意義を学生が確認してくれたところ、、、

衝撃波による結石破砕にしても、超音波による腎癌治療にしても的を絞る(ターゲット以外への悪影響を最少限にする)という観点から、腎臓の呼吸性移動に同期する病巣追従システムの構築は意義深いとのこと。

1.呼吸などの原因により、治療中に腎臓が動いてしまうことは問題となっているのでしょうか?
 はい、なっています。

2.治療中は麻酔によって腎臓の動きを抑制しているのでしょうか?
 全身麻酔にしても腰椎麻酔にしても、麻酔管理中の腎臓の呼吸性移動を(完全に)制御することは不可能。

3.腎臓が動いてしまう問題へのソリューションとして、工学的な手法により腎臓を追従しながらHIFUを照射する手法は、現在行われている腎臓のHIFU治療と比べてどういうメリットが考えられるでしょうか?
 target specific、minimum invasion、avoid adverse effect...



ブログ再開

2009年度で終了しておりました、研究助成ブログについてですが、
このたび、国際科学技術財団のご厚意により、再開することが可能になりました。

自身の「非侵襲超音波医療診断・治療統合システム」の研究のその後について、この場を借りて、ご報告してゆきたいとおもいますので、ご愛読どうかよろしくおねがいいたします。