3月27日に脳医工学研究センター スプリングスクール 『医療専門家の診断・治療技能をロボットで再現してみよう』を開催しました。高校生が大学の研究室生活を1日体験実習するという取り組みです。われわれの研究室では、高校生が深層学習技術を用いて臓器を捉えて、これにもとづいて医療ロボットを動作させようとする、医療のデジタル化(医デジ化)研究の体験実習を行ないました。
医療のデジタル化=『医デジ化』のめざす目標は世界のどこにいても、高度な医療を受けられることです。医デジ化で大きく期待されているのは、ロボットによる『医療のプロの世界観』の再現です。優れた観察眼や、知見の蓄積による診断、手術の腕といったプロのスキルを、デジタルな関数として置き換えができれば、ロボットが同じ能力を再現することができます。ロボットさえあれば、熟練した医師しかできなかった診断や治療が、経験の少ない医師もできるようになるわけです。
医療専門家の目と手の謎をみずから解き明かし、これをAI・ロボット技術を援用してデジタルに再現してゆこうとする実習のなかでは鋭い質問・コメントもあり、われわれも意欲のある高校生たちとの交流のなかで大いに刺激を受け、その熱意に大いに感化されました。ご参加たまわり、誠にありがとうございます。引き続き電気通信大学 脳医工学研究センターおよび小泉研究室をどうぞよろしくお願いもうしあげます。
公開講座 スプリングスクール『脳・医工学研究の最前線を体験しよう!』:
https://daigakujc.jp/universiy_00169_contents_03_01427.html
https://www.uec.ac.jp/campus/learning/extension/files/20241031_6571.pdf